ご相談時に伺ったこと
今回ご紹介するのは、座り方のバリエーションが増えた事で、暮らしの範囲が広がった80代男性の方です。もともと脊柱管狭窄症を患っておられました。手術をしましたが、腰の痛みが残っているとの事でした。また、その他にも右足に膝関節症や外反母趾なども患われておられました。
- 床や座敷で正座ができない
- 歩くと左の腰が痛く、体が傾く
ご本人様は、次のような目標を持たれておられました。
「腰の痛みを取りたい。」
「趣味で芸事をしているので、正座が出来るようになりたい。」
「体を真っすぐにして歩きたい。」
評価で分かったこと
まずは体の状態の確認と各種動作を行ってもらいながら、影響している部分を探っていきます。お体の評価を行いながらお話を伺っていく中で、正座以外にも「あぐら」の姿勢も取れないという事が分かりました。
あぐら姿勢を取ろうとしても、体の前で右足を組むことができず、無理に組もうとすると後ろに倒れてしまうような状況でした。日常生活でも、座敷や床では「座椅子」がないと座れない状況との事でした。このように、困っている動作以外にも、類似の動作を併せて確認し、細かく見ていきます。
評価の結果、骨盤から股関節周囲の硬さが各動作にかなりの影響を与えていることが分かりました。
痛みのある場所と、影響している場所は違う事があります
今回のように腰に痛みが発生していると、腰に原因があるように思われがちですが、その部位以外に影響している部分がある事も多いです。痛みが発生しやすい部分は、実はもともと体の中でも衝撃を吸収しやすい柔らかい部分である事が多く、他の硬い部分の負担をその柔らかい部分が身代わりになるため、だんだんと負荷が高まっていく、という事もあります。
例を挙げると、膝の痛みに股関節の硬さが関わっていた、肩こりに足の指の動きにくさが関わっていた、などです。
ご一緒した取り組み
腰以外にも影響している部分があったので、体の状態を包括的に見ながら、ストレッチ・関節運動・動作の練習を行なっていきました。練習を重ね、あぐらの姿勢、続いて正座の姿勢を確認できるところまで、一緒に取り組みました。
ご本人様からは、次のようなお話を伺っています。
「法要があった際にも、2時間ほど足を崩しながらも、座敷で座椅子無しで座っておけるようになった!」
「今まで外食は座敷でない店を選びがちだったが、今は気兼ねなく座敷の店に行けるようになった!」
「床に座れる」の中にある違い
この方は、もともと座椅子があれば床にも座れていました。周りから見れば「座椅子で床に座れるなら、それでいいじゃない」と思うかもしれません。
しかしご本人からすると、座椅子を用意してもらうことへの申し訳無さや、姿勢が変えられない事で長時間座れないなどのストレスがあったと思います。同じ「床に座れる」と言う言葉でも、大きな違いがそこにあると思います。
この方は現在、次の目標である「体をまっすぐにして歩く」に向かって、継続してサービスをご利用いただいております。
- ご本人・ご家族のご了承をいただいたうえで掲載しています。
- 実際に行った内容の記録であり、同様の結果をお約束するものではありません。進み方や内容はお一人おひとり異なります。
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